2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

小津安二郎『宗方姉妹』

新聞小説を原作にしたメロドラマで お昼の1時くらいにドラマ化されれば さぞかしドロドロになることでしょう。しかし小津が撮るとさすがにそうはならず、 満里子(高峰秀子)以外の人物はかなり抑えた演技をしています。 三村(山村聡)は暴力シーンなんかも…

今月の踊るロード賞!

小津安二郎『東京物語』 デヴィッド・クローネンバーグ『ヒストリー・オブ・バイオレンス』 ハワード・ホークス『モンキー・ビジネス』 アルノー・デプレシャン『キングス&クイーン』 エミール・クストリッツァ『黒猫・白猫』 小津はすごいですね。 まだや…

今月の踊るヒット賞!

Hermeto Pascoal『Festa Dos Deuses』 Tujiko Noriko『Blurred In My Mirror』 Planet X『Universe』 Bloc Party『Silent Alarm』 MC Conrad『Vocalist 01』 パスコアールはすごいですね。 今まで聴かないで生きてきた自分が可哀想です。 マイルスの『ライブ…

高田雅博『ハチミツとクローバー』

今日も小津を観にいこう!と思った土曜の朝。 「ふーん。今日休みだから僕も行こうかな」という友人 「あ、でもハチクロ観にいかない? 男二人でカップルだらけの映画館に行くってネタとして面白くない?」 というバカな提案に乗ってしまったお茶目な28歳、…

あおいたんハァハァ

宮崎じゃないよ↑

小津安二郎『父ありき』

小津ってのは構図の人なんだよ!というくらいの知識は僕にもあったんですが、 『東京物語』では画面の端に襖とかカーテンとかが写ってて これはいったい何なのだろうか、いつも画面の端が仕切られてることが 構図的にどういう意味をもつのかというのがよくわ…

それでも僕にしてはかなり奮発したのだ

前にも宣言した通り、川久保玲への敬意を表するために 新品を定価で買うぞ!と勇んで伊勢丹に出かけまして、 ため息が出ちゃうくらいカッコいいシャツを買おうかと思ったんですが 値段もため息が出ちゃうほどカッコよく(笑)こりゃシャツじゃなくてコートの値…

小津安二郎『東京物語』

こんなものをスクリーンで観てしまうと… なんだか知らんけどへこんでしまいますねぇ。 20世紀後半の芸術なぞ全て無意味だったんじゃないか なんて気になってしまいますねぇ。嘘ですけど。」原節子なんて足は太いし、変な唇と鼻だし 実際にはそんなに綺麗な人…

評価

僕は24年組が好きなんですけど、 あの方々は「受苦」というテーマをよく書きますよね。 (もちろん他にもありますが) 僕はそのテーマに関して言うと山岸涼子が一番好きなんです。大島弓子のキャラの繊細さとか、萩尾望都のキャラの強さに比べて 山岸のキャ…

エミール・クストリッツァ『黒猫・白猫』

『モンキー・ビジネス』はどっちかと言えばオーソドックスなシーンが 無茶な繋ぎ方で無茶な展開に仕立て上げられますが、 この映画はそれとは逆になっていて、 個々の画面はにぎやかだけどストーリーは無茶苦茶ですが ストーリーの展開の仕方とか、画面の繋…

愚痴愚痴と…

昨日は授業を受けて夜はオールナイトでトリュフォーを観るぞ! というつもりで休みを取ったんですが、 授業は休講になり、おまけにチケット買いに行ったら 「22日ですね?ゴッドファーザー3部作一挙上映となっております。 トリュフォー監督の特集は来週の上…

小川麻琴祝留学フェア

代々木体育館前にて。 わかりにくいかもしれませんが、すべて団扇で書かれています。 一枚600円くらいらしいので10文字で軽く10万円はいってるでしょう。 1文字ごとに団扇の種類が違いますが全て小川麻琴です。 事情通の知人によれば同じイベント売られる団…

ハワード・ホークス『モンキー・ビジネス』

冒頭からバーナビー(ケーリー・グラント)がマッドサイエンティストっぷりを発揮し、 妻エドウィナ(ジンジャー・ロジャース)も愛らしい奥さんっぷりを振りまいて 二人の掛け合いは軽妙かつロマンティックでうっとりしていまいますが、 この夫婦が主人公で…

豆知識

みだらな行為:性交渉を結んだ場合 わいせつ行為:性交渉を結ばなかった場合

小谷野敦『もてない男』

なんでこんな本を読んだのかと勘繰らないように。理由は秘密。 寄ってくる異を適当に相手にして満足できるのが恋愛上手な人間であり、高い理想を求めて、これに叶わない異性は相手にしない、がために恋人の不在に苦しむというのが恋愛下手な人間である。 前…

狭い男

それぞれ別のところで知り合った知人AとBが 会ってみたらたまたま知り合いだった、 というような経験を立て続けに3回くらいしまして、 3回とも「世間って狭いね」みたいな話をしたんです。しかし、ケース(1)ではAとBは同じ業界の人、 ケース(2)では両方クラ…

感情教育

A:Xみたいなやり方はダメだよ、Yみたいにやんなきゃ。 B:XみたいにやるよりYみたいにやったほうがよかったんじゃない? AとBはほとんど同じことを言っていますが 人間ってのは不思議なもんで、 僕はBの意見だったら受け入れることを検討しますが…

季節感

グールドのエッセイとか読んでいると 化石採集と言えば夏、というイメージになります。 もちろん年がら年中化石を掘ってる人だっているんでしょうが、 研究者もアマチュアコレクターも 発掘は夏期休暇にやる人が多いからでしょうか。しかし僕にとってみたら…

アルノー・デプレシャン『キングス&クイーン』

一つのシーンを撮るのにもかなり細かいカット割をしていて、 正面顔撮って、横から撮って、足撮って、遠景で撮って それらを全部使ってワンシーンが構成されるんですね。 同じ場面を細かくカット割することによって 物語上では同じ対象であるはずのものが 複…

思い出したように七夕の話

小学生や幼児が書いたと思われる短冊を見たのですが 個人的に一番印象深かったのが 「願い事がかないますように」というもの。 A:願い事Bがかなうことを願う。 という文において、Aが確定するためにはBが確定せねばならず、 Bの内容こそがAなので、B…

ポール・ハギス『クラッシュ』

神代辰巳や黒沢清の映画が恐ろしいのは 私とまったく関係のない原理で動いている「世界」が 私を不意打ちするからこそののものなので、 どちらかと無関連性こそがその原理だと言えます。その意味では世界の複雑さを「関係の複雑さ」に置き換えて 表象させよ…

座右の銘(嘘)

サッカー日本代表について CM出てる暇があったら筋肉つけとけみたいなことも言われてるけど、 というような話の流れの中で、松浦寿夫が「筋肉つけててもパスが来るとは限らないけどね。 でも筋肉つけてないとパスがきた時に対応できない」というようなこと…

デヴィッド・クローネンバーグ『ヒストリー・オブ・バイオレンス』

ダイナーの店主で良きパパでもあるトム(ヴィゴ・モーテンセン)の前に ある事件をきっかけに彼を「ジョーイ」と呼ぶマフィアが現れる…というお話。 トムと妻のエディ(マリア・ベロ)が 「トム・ストールって名前はどこで?」 「手近にあったIDさ」 「じゃ…

パンツの話

今日はちょっと汚い話です。 ここ10年くらいボクサーブリーフってやつを穿いてて、 その前は、中学生くらいからトランクスで 小学校までは普通のブリーフだったんですね。 最近、妙にムレるなぁって思ってて でも何が原因かわからなかったんだけど 一着だけ…

マサルさんとゲームの規則

うすた京介の『すごいよ!マサルさん』で マサルさんが王様ゲームの王様になったとき、 「王様が命令をするゲームだ」と教えられたマサルさんは 「3番は5番の足に気をつけろ!」と言います。 「ちがーう!」と突っ込まれるわけですが、いったいどこが違うの…

情報求む

http://www.rakuten.co.jp/lamd/457999/619122/622343/#644434 物干しハンガー(↑こういうヤツ)が壊れてしまいまして 新しいのが欲しいわけですが、細い針金だと シャツの肩のとこに跡がついちゃってこまります。 http://item.rakuten.co.jp/beppin-do/flex…

相米慎二『風花』

いきなり関係ない話から。 昔から小泉今日子の歌は息づかいが気になってました。 たぶん肺活量が少なく声量もないので レコーディングで息を吸う音が入ってしまうのでしょう。 しかし、だとしてもその息の音はなんとも印象深く 魅力的だとさえ言える音です。…

子供

バーベキューに行ってきたのですが ビーチサンダルにするかスニーカーにするか迷いまして、 けっきょくビーサンで行ったのですが 長時間外にいると、ビーサンは疲れるんですね。 スニーカーを履いてビーサンは持っていく、 という手も考えたんですが そこま…

神代辰巳『四畳半襖の裏張り』『黒薔薇昇天』

この2本の映画にはろくでもない人間しか出てきません。 騙し騙される男と女。ぐずな男と女。強欲な男と女。 女の描き方は特に酷いけれど、 『四畳半』の袖子(宮下順子)も、『黒薔薇』の幾代(谷ナオミ)も 女のサガで男を受け入れ乱れてしまう存在ではなく…

今月の踊るロード賞!

黒沢清『CURE』 神代辰巳『四畳半襖の裏張り』 ジャック・ドゥミ『ベルサイユのばら』 アルノー・デプレシャン『エスター・カーン』 ユーリ・ノルシュテイン『狐と兎』 黒沢清の特集は(2本立てに)4回行ったので、 合計すると先月よりは観てるかな。