評価

僕は24年組が好きなんですけど、
あの方々は「受苦」というテーマをよく書きますよね。
(もちろん他にもありますが)
僕はそのテーマに関して言うと山岸涼子が一番好きなんです。

大島弓子のキャラの繊細さとか、萩尾望都のキャラの強さに比べて
山岸のキャラの鈍くさい愚かさの造形のリアルなこと!
やっぱ入鹿がサイコーだよね、って思ってたんですけど。
(こっそり訂正:入鹿じゃなくて毛人だよね(笑)何年も読んでないからさ〜)

最近気付いたのは山岸のキャラクター造形が他より優れているというより
僕自身が繊細さも強さも持ち合わせていないが故に
山岸のキャラの鈍くささに最も共感を覚えただけの話ではないのか、
作品の出来じゃなくて単に感情移入の問題じゃないのか、と。
感情に左右されない評価なんてないと思いますけど、
これは我ながらあんまりだよなと思ったのでした。

いやしかしね、ああいうデクノボーみたいなヤツの悲しさってのにも
みんなもっと共感を覚えたっていいじゃないの!と思うわけですよ。