2007-01-01から1年間の記事一覧
「8月は一本しか映画観らんなかったよ」と言ったら 「最近映画なんて全然観ないよ。参考になる?」と言われました。 参考になるかどうかでものを観たり聴いたりしてるわけじゃないので新鮮な言葉でした。 なんつーか、ギラついてます。 思えば僕も大学生くら…
ケージの「偶然性」は、可能性の総体であるとか、決定不能性の概念と関係づけて考えられがちで、それが間違っているとは思わないし、僕もそういう方向で考えて来たのですが、岡崎乾二郎によれば必然性を導入するためのシステムでもあります。 たとえばサイコ…
もちろん三人の幸福なバカンスや後半のお涙頂戴な話も好きなのですが、僕はカトリーヌが出てくる前、ジュールとジムがテレーズという女の子と過ごすところがとても好きなのです。 テレーズがタバコの煙を吐きながら機関車のまねをして走るシーンで、彼女は意…
バンドネオンの奏者は、日本の民謡界における三味線だとか琴だとかと同じで、ものすごい愛憎がバンドネオンに対してあるんだってことですね…(略)…そういう愛憎入り乱れてるポストモダニストの作品を聴いてもひとつも面白くないんですよ。それで、バル・スー…
この映画は、冒頭で材木からマッチが作られていく様子が描写され、ラストは主人公イリスがいなくなった工場がなおも稼働し続ける様子を映して終わります。 また、天安門事件などの(当時の)タイムリーなニュース映像が執拗に挿入されますが彼女は決まってそ…
成瀬巳喜男『浮雲』 アキ・カウリスマキ『過去のない男』 曾根中生『わたしのSEX白書 絶頂度』 神代辰巳『恋人たちは濡れた』 フランソワ・トリュフォー『私のように美しい娘』 今、メインマシン(win)が動かないのでマックで書いているのですが、「なるせ…
Morton Feldman『ピアノと弦楽四重奏』 BoA『Listen to my heart』 Mouse on mars 『Niun niggung」 Loop Session『Bad soup hidden』 Raul Midon『State of mind』 今、「3分間でフェルドマン」というコンセプトで曲を作っています。 8月11日に発表する予定…
救世軍の女性スタッフ・イルマは主人公の男(マルック・ペルトラ)にデートに誘われるのですが、そんなことには慣れていないらしい彼女は化粧品を前にして少し戸惑ったような微妙な表情でマスカラをつけます。 そして男の家に食事に来た彼女の口紅は少しだけ…
誕生日の夜、しばらく会っていない友人から不在着信が入っていたので、ちょっと嬉しくなりながら掛けなおしまして 「電話ありがとう、覚えててくれたの?」と聞くと 「覚えてるって何を?あのさぁ日曜日あいてる?」と、普通に要件を言われました。 誕生日と…
映像は僕たち人間の視覚を模して作られた技術です。 しかし映像は僕たちの見ているいわゆる現実の模造ではありません。 映像はそれ独自の論理に従って作られており、現実とは別種のリアリティを持ちます。 と言っても映像と現実とは関係がないということでは…
浜松から母が上京してきていまして、 「サミット…じゃなかった、ヤマイチ(近所のスーパー)ってまだ開いてる?」と聞くので 「ヤマイチはまだ開いてるよ。で、サミットって何?浜松のスーパー?」と聞くと 「日吉のスーパー。なぜか急に出てきた」とのこと…
パレスチナ問題を扱った映画と言えばゴダールの『ヒア&ゼア』があります。 あくまで傍観者でしかないフランス人・ゴダールとパレスチナとの距離を扱ったものですが、イスラエル人・ギタイにはそのような距離はなく、当事者的視点から撮られることになります…
カール・ドライエル『裁かるるジャンヌ』 ジガ・ヴェルトフ『カメラを持った男』 F・W・ムルナウ『サンライズ』 エルンスト・ルビッチ『陽気な巴里っ子』 相米慎二『台風クラブ』 トーキーが一本しかありません。 シネフィルっぽいラインナップです(笑)
Laibach『Kapital』 Sleeping people『sleeping people』 Labyrinth『Labyrinth』 Leyode『fascinating tininess...』 Miles Davis『kind of blue』 菊地成孔の「知るを楽しむ」第一回を録画した方いらっしゃいませんか。
タイトルを見ればわかる通りポルノ映画であり、劇中にはたびたび濡れ場があって、一応それを中心に映画が組み立てられてはいます。 しかしこの映画では濡れ場は中心であって中心ではありません。 一定量の濡れ場があれば内容を問われなかったこの時代のポル…
友人とホタルを見に行きまして。 友人の子供も一緒だったのですが、30分くらい見ている間、子供たちは全然落ち着いておらず(当たり前か)肩車をすれば首根っこをつかみ、さかんに何か話しかけてくるのでした。 もちろんホタルに驚いたり追いかけたりもして…
最近、必死になって美術の勉強をしているwbntです。こんばんわ。 マレーヴィチは革命前後のロシアに生きた人ですが、20世紀初頭に起こった未来派の影響を強く受けています。 先日、ソ連のサイレント映画の巨匠、ジガ・ヴェルトフの映画を観たのですが、機械…
『DEATH NOTE』はすばらしい作品で大変おもしろく読みましたが、そこを長々と書くと本題と反れるので割愛しまして、今日書きたいのはちょっと気になった点のほうです。 犯人と探偵の心理戦が物語のメインとなるわけですが、それに比べてセックスの描写があま…
ウチの近所では、河川敷のクローバーは葉が大きく、公園のクローバーは平均してそれよりも小さい。 と言っても、同じ公園のクローバーでも株ごとに葉の大きさは違いますし、もちろん葉の一枚一枚に至るまで完全に同じ大きさのものなどありません。 ここから…
マレーヴィチの人物画では、身体が筒状のパーツの組み合わせとして描かれ、上半身と腰に左右逆の影がついているものがいくつかあります。(*1) また、後期の作品では頭、首、上半身…が様々な色に塗り分けられているものがあります。(*2) これは、それらが別々…
安野モヨコのキャラクターとの距離の取り方は気持ちがいいです。 クールだけれど愛にあふれている。 これはフィクションより、対象が自分(『美人画報』)だったり旦那(『監督不行届き』)だったりするエッセイのほうがわかりやすいでしょう。 「ちょいダメ…
最近日記を書かないのはツタヤのコミックレンタルのせい…だけではありませんが、大きな原因の一つになっているのは確かだと言えましょう。 数えてみれば、今月だけで40冊くらい読んでいます。 漫画漫画映画映画漫画書籍漫画漫画音楽音楽漫画、くらいのペース…
『谷川俊太郎が聞く武満徹の素顔』という本に坂本龍一へのインタビューも入ってまして 「二十世紀はたいした文化を生んでないと僕は思っている。メシアンはブーレーズを育てたという功績はあるけども、100年たったらメシアンの曲など、ほとんど誰も聴いてい…
ハワード・ホークス『紳士は金髪がお好き』 ジョン・フォード『わが谷は緑なりき』 ジョセフ・ロージー『唇からナイフ』 相米慎二『ションベン・ライダー』 小川紳介『ニッポン国古屋敷村』 ここ20年以内の映画が一本もありませんね(笑) もちろん新作も観て…
Iannis Xenakis『Eonta / Metastasis / Pithoprakta』 Metallica『...And justice for all』 Hair Stylistics『custom cock confused death』 Pinback『Summer in abaddon』 矢野顕子『ごはんができたよ』 ちょっとやかましいのをよく聴いていました。 中原…
思春期の子供たちの映画をいくつも撮っている相米慎二ですが、この映画を観て思ったのは、彼は必ずしも思春期を特権的なものとして考えていたわけではなかったのではないか、ということです。 マグロ漁師を描いたこの映画にはティーンエイジャーなど一人も登…
シネマアートンは40席くらいですが、相米慎二の特集はそこそこの人気で土日には30席くらい埋まっています。 5本観ましたが、毎回30人のうち女性客は2人か3人しかいません。 なぜこんなにムサいのでしょう(笑) 例えばハワード・ホークスとか小川紳介のほうが…
冒頭のワンシーン・ワンショットはすごい。 いったいあれは何なのだ!と思って帰ってから調べてみたら、有名なシーンらしいですね。 二人のヤクザを上から見下ろすショットからはじまり、彼らの移動を横に追い、壁を乗り越えてプールにいる主人公たちを登場…
相米慎二の長回しはなぜかあまり長さを感じさせません。 同じくワンシーン・ワンカットを得意とするアンゲロプロスやストローブ=ユイレの映画では、ワンシーン・ワンカットの執拗さに否応無くジリジリとさせられ、その時間の中に物語の外部が侵入し、それが…
同居人のボーイフレンドが犬を飼うことになりました。 そしてなぜか彼女は「あなたにも仲良くしてほしい」と言うのです。 Why?なぜに?と矢沢永吉バリに問うたところ 「今のうちに慣れておいてほしいから」 Why?なぜに?ウチのアパートはペット禁止ですよ。…