マンガ批評家再び(嘘)

DEATH NOTE』はすばらしい作品で大変おもしろく読みましたが、そこを長々と書くと本題と反れるので割愛しまして、今日書きたいのはちょっと気になった点のほうです。


犯人と探偵の心理戦が物語のメインとなるわけですが、それに比べてセックスの描写があまりにもおざなりなのですね。
心理的な駆け引きが最も高度でダイナミックに、そして日常的に行われているのは性関係においてだと思うのですが、この作品ではそういった要素がまるでありません。


海砂や清美をコントロールしつづけるのはもっと困難だったはずで、その駆け引きをきっちり描きこめばもっと深みのある作品になったかもしれません。
…というのは大嘘で、その点をあっさりと「書かないこと」と決め、二人を月に絶対服従ということにしてしまったからこそ面白かったわけですが。


頭脳ゲームとしての恋愛を描いたものとしては『東京大学物語』がありますが、少女マンガでそういうことをやっている作品はないものでしょうか。
読んでみたいものです。