「切っても切れない二人」にもいろいろなバリエーションがあるのだ

Wコージはコンビの割合を増やしたほうがいいんじゃないかという話。
僕が今、ビデオを予約してでも見逃したくない番組は
やりすぎコージー』と『検索ちゃん』の2つ。
両番組の司会、Wコージ爆笑問題の共通点と相違点とはいかに!

爆笑問題がピンで活動しないのは有名な話。
太田のボケは田中にツッコまれないと成立しないので
松本人志板尾創路のように単体では笑いが取れない。
一見すると田中が仕切ってるように見える番組でも
実は太田のボケを田中が回収する形で進行しているので
田中は浜田雅功上田晋也のように一人では番組を仕切れない。

誤解のないように言っておきますが
これは何も爆笑問題の二人が実力的に劣るからではなくて
ただ二人で一つの芸風だというだけの話。

はてさて、今田と東野はピン芸人なので基本は単体で活動しており
それなりの仕事をしていますが、ファンとしては食い足りない。
ダウンタウンだってコンビの時のほうが面白いにしても
ピンでの仕事はそれより質的に落ちるわけではない。
しかし今田と東野はピン芸人のくせに
ピンだと「面白い芸人」ではなく「上手い芸人」に落ちる。

じゃあいっそコンビになっちまえばいいのかと言うとそうではないのです。
二人そろった時は相乗効果で爆発的な瞬発力を見せるのだけど
爆笑問題のような切り離せない相互依存関係ではないのです。
ピンでは基本的に2番手3番手に徹する二人が
獰猛な野獣に返るのがコンビの仕事の時なのです。

隣にいま一人のコージがいるとき、
今田は普段の細かいフォローを止めて誰の目も気にせず暴走し、
東野はその5歳児性を爆発させる。
最も信頼する相棒が隣にいる時にだけ二人が見せる
甘美なもたれあいが『やりすぎコージー』なのです。

しかし、繰り返しになりますが、
この二人の幸福なもたれあいはつかの間のものであって
コンビとして永続的に成立させうる種類のものではない。
最初に「コンビとして活動したらいい」と書かずに
「コンビの割合を増やせばいい」と書いたのはそういう意味です。

ダウンタウンとんねるずはコンビであることを基盤にしながら
適度な距離を保って徐々にピンの仕事を増やていきましたが
ちょうど逆に、あくまでピンを基本にしながら
適度な距離を保って徐々にコンビの仕事を増やしてはくれんかなぁと。
まぁ僕の勝手な願望なんですが。