量的問題

「末の娘は、姉二人と母を合わせたよりも美しかった」
というような奇妙なセリフが『雲から抵抗へ』の中で出てきます。

まぁすごく美しかったんだろうということは何となく想像できますが
「3人分美しいとはどれくらい美しいのか」とか
「そもそも3人分の美しさとはどのような状態なのか」
と様々な疑問が浮かんできます。

美しさは量で量れないなどと言うことはできますが、
「AよりBのほうが美しい」というような事態は確実に存在する。
ここで「量れない」といわれているのは
その美しさが徹底して主観であるからであり
その主観を明確に数値化する手段がなく
私の主観と他者の主観を比べることができないという意味であって
少なくとも美しさに大小が存在しないという意味ではない。

かと言って上記のセリフが奇妙であることからわかる通り
それは足したり引いたりできるようなものでもないらしい。
大小はあるが足したり引いたりはできない量とはいかなるものか。
誰か教えてください。