偉そうですいません

友人のライブを観てまいりました。
いつもソロでやってる曲のバンドバージョンなんかは、
本人が、新鮮さを楽しんでる様子が伺えて、
観ているこっちもとても楽しめました。
個々の曲や出演者たちは、バリエーションに富んでいて、
バラで見れば面白いんですけど、
ライブ全体としてはあまり出来がよろしくありませんでした。

この日記では、否定的なことを書かないようにしてたんですが、
彼の才能は高く買っているので、
この先への期待ゆえの悪口だということにしておきましょうか。

まず長いのです(笑)クラブじゃないんだし、
スタンディングで3時間半はあり得ないでしょう。
出演者を一組減らすか、持ち時間を短くして2時間前後に収めれば、
ぐっとメリハリが効いたものになったんじゃないでしょうか。

観てて疲れるというだけでなく、本人も疲れたことでしょう。
ソロでの演奏のぐだぐだっぷりは、疲労もあったのではないかと。
テクニックで聴かせるタイプではないだろうけど、
最低限のリズムキープぐらいしないと、ノリでつっきるのも難しくなる。

曲の構成やMCなどを見るに、ライブ全体の流れでもって
観客の感情を盛り上げていこうという意識が薄い、という印象もあります。
(僕が勝手に感じてることなので間違ってるかもしれないけど)

客の空気を読んで、その場で雰囲気を作っていくことも可能だけど、
即興には集中力と日頃の鍛錬が欠かせない。
自分の感情本意にぶっつけ本番でやるよりも、
冷静に客の反応を見つつ「ここでこうすれば、客はこう動く」
みたいな経験を蓄えていったほうがいいのではないかと思います。

「いい曲」を聴かせるだけで「いいライブ」になるわけではなく、
その曲をどう聴かせるかを考えなければいかんのではないか。
客が「いい曲だなぁ」って思って、その反応が演者にフィードバックされる
っていう回路が成立してはじめて「いいライブ」になるんではないのか。
そのためには、客に「いい曲だなぁ」
と思わせるための工夫が必要だと思うのですよ。
3時間棒立ちで、足ガクガクの客に「いい曲だなぁ」
って思わせるのは至難の業ですからねぇ(笑)
ライブ全体を一つの作品として考える視点ですね。
やれば出来る子だと思うので(笑)がんばってほしいです。