エリック・ロメール『友だちの恋人』

ブランシュ(エマニュエル・ショーレ)ってキュートです。
レア(ソフィー・ルノワール)はセクシーだわぁ。
こんな女がいたら一発で恋しちゃうね!
…とかなんとかいろいろ言いましたが
一番好きなのは『緑の光線』のデルフィーヌかな。

緑の光線』でもおんなじようなシーンがありましたが
ブランシェが森の中で感極まって泣いてしまうシーンはいいですね。
ファビアン(エリック・ヴィラール)との散歩の途中なわけですが
ファビアンが彼女を塀の上にひょいと持ち上げるとことかで
二人の距離がぐいっと縮まったのが示されて
突然二人ではなくざわめく木々が映し出され
ふっとブランシェが泣き出してしまう。

光と空気と木々のざわめき、そして傍にいるファビアン
その全てを全身で感じ感情を高ぶらせるブランシェ。
美しいですねぇ…まるで大島弓子のマンガみたいです。
「少女まんがにおいては、男性には過酷なほどの英知が期待され…」
って樫村晴香が書いてますけど、
ファビアンはあんなにバカなくせに
ブランシェの繊細さをちゃんと受け止めます。男ですねぇ。

彼女の全てを理解することはできないが
全身全霊をかけて彼女の心を受け入れようと努め
己の無力さを噛みしめつつじっと待つ。男ですねぇ。
過酷なほどの英知を期待されても僕なんて困っちゃいますが、
これだったら努力次第でできそうです。がんばらなきゃ!
なんか映画の話とずれてきたところで適当にお終い。