『10ミニッツ・オーダー/イデアの森』

一昨日の夜までに、8本中2本だけ観てたんですよ。
昨日の日記を書いた時点で6本残ってたらか、
面白いの2本くらいあるだろうって思ってたんですけど、
う〜ん…??…でした。
しょうがないから今日はゴダールのだけ書きます。

シュレンドルフとかラドフォードなんか
本当に何がやりたいのか検討もつかないです。
誰かあれの面白さを教えてくれる人いないっすか?
皮肉じゃなく本気です。


ジャン=リュック・ゴダール『時間の闇の中で』

エリセやジャームッシュの作品では、
ある場所、ある日の10分間を切り取って、
それを別の時間や場所への想像力にむけて開放する、
というような戦略を取ってるわけです。

それに対し、スパイク・リーマイク・フィギスは、
10分間に過度の情報を圧縮して畳み込み、
それによって別の時空を侵入させようとするわけです。
ゴダールの戦略もこっちです。
10分という時間が、無限の瞬間の積み重ねである、
ということを示そうということだと思われます。

現在という時間、つまり目の前で映画を観ている10分間が、
無限に分割される瞬間の積み重ねである、ということが、
ストップモーションや、スローモーションによって、
不自然に歪められた画面をもって示されるわけです。

戦争だの愛の営みだの歴史だのといったものの
最後の瞬間が映し出されるわけですけど、
そういった瞬間の積み重ねの上に、
現在という時間があることが示されます。

自分の映画のつぎはぎで歴史を語ったり、
そこに元の女房を登場させてしまうあたりが
ゴダールのずうずうしいところですが(笑)